観葉植物へのサーキュレーターの当て方|直接当てない置き方と24時間つけっぱなしの可否

観葉植物のそばでは、サーキュレーターの風を株に直接当て続けず、壁や天井に向けて空気をゆるく動かすのが基本です。
24時間つけっぱなしにしてよいかは機種によって違います。手元の機種の取扱説明書で確かめてから決めましょう。
この記事の要点
- 強い風が株に当たり続けると、葉が傷み、乾燥して縮んでしまう
- 本体は壁や天井へ向け、株は送風口の正面から外す
- 首振りは必須ではない。使うなら、振る範囲に株を入れ続けない
- 連続運転の扱いは機種で違う。取扱説明書の条件を確かめる
観葉植物にサーキュレーターは必要?風通しで防げる蒸れ・カビ・虫
サーキュレーターは、窓を閉め切る時期に部屋の空気を動かすのに役立ちます。室内で育てる観葉植物は、どうしても土の中に湿気がこもりがちです。
ハイポネックスは土のカビ対策として、ときどき風通しの良い場所に出して乾かす方法を挙げています。
風通しの悪さは、植物の種類によって次のようなトラブルにもつながります。
| 植物 | 起きやすいこと | きっかけになる環境 |
|---|---|---|
| モンステラ | ハダニが発生しやすい | 空気が停滞する・乾燥が続く |
| ガジュマル(虫) | ハダニやカイガラムシが発生することがある | 乾燥や風通しの悪い環境 |
| ガジュマル(病気) | 病気の原因になることがある | 過湿や風通しの悪い環境 |
| フィカス・ウンベラータ | 適当な湿度が保たれず、株が傷むことがある | 風通しが悪い |
| 鉢の土(観葉植物全般) | 土の中に湿気がこもりがち | 室内で育てている |
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出典:KINCHO園芸(モンステラ)/ハイポネックス(ガジュマル)/ハイポネックス(ウンベラータ)
「窓を開けて換気できるなら、サーキュレーターはいらないのでは」と思う方もいるでしょう。窓を開けて風を通せる時期は、それで構いません。
サーキュレーターが役立つのは、冷暖房で窓を閉め切る時期や、窓から遠い一角に鉢を置くときです。
水やり・光・置き場所など育て方の基本は、観葉植物の育て方の完全ガイドにまとめています。
水やり前の3チェック
サーキュレーターで空気を動かしても、水やりのタイミングは土を見て決めます。水をあげる前に、次の3点を確かめましょう。
- 土の乾き:表面だけでなく、指を土に入れて中まで乾いているか確かめる
- 受け皿の水:受け皿に残った水は捨てる。溜めたままにすると根腐れのもとになる
- 季節:寒い時期は生育がゆっくりで、土が乾くまでに時間がかかる。水やりの間隔をあける
観葉植物へのサーキュレーターの当て方|直接当て続けず壁・天井へ
サーキュレーターの風は株に向けて当て続けず、壁や天井に向けて部屋全体の空気を回します。
強い風が直接当たり続けると、葉は傷み、乾燥して縮んでしまいます。
アイリスオーヤマ PCF-MKM15N の取扱説明書にも、動植物に直接風を当てないよう注意書きがあります。害を与えるおそれがあるためです。
置き方の一例として、ボルネードは次の方法を案内しています。
- 本体を壁から50cm以上離して置く
- 天井付近の壁に向けて送風する
- 部屋全体に空気を循環させる
風の強さは、使い始めに「強」で数分回し、空気が回り始めたら弱めます。ボルネードが案内している使い方です。
ボルネードは、人が歩く速度(約2m/秒)のゆるやかな風を、植物にストレスを与えにくい風の目安としています。
本体を壁から離して床に置く
置き方の例は壁から50cm以上(ボルネードの案内)。水平で安定した床に置く
送風口を壁・天井へ向ける
株には向けない。天井付近の壁に向けて送る
「強」で数分回す
部屋の空気が回り始めるまで
弱めて運転を続ける
株に強い風が当たり続けない強さにする
「風に当てたほうが株は丈夫に育つ」と聞いたことがある方もいるかもしれません。直接当てる使い方もありますが、植物と時間帯を選ぶ方法です。
直接風を当てるのは乾燥に強い植物を日中だけ
直接当てる使い方は上級者向け
ボルネードが紹介している、細い葉の植物や乾燥に強い植物を引き締めたいときの使い方です。光のある日中に、やわらかい風を直接当て続けます。
その場合も、夜は直風を止めて休ませます。初めてサーキュレーターを使うなら、まずは壁・天井へ向ける使い方から始めると安心です。
取扱説明書で動植物に直接風を当てないよう注意している機種(上の PCF-MKM15N など)では、この使い方はしません。
サーキュレーターの置き方・置き場所|距離で植物を分ける早見表
サーキュレーターのすぐ近くは乾燥しやすいため、近くには乾燥に強い植物、離れた場所には蒸れやすい植物を置きます。
鉢が複数あるときは、次の早見表で置き場所を分けましょう。
| 置く場所 | 向く植物の例 | 関連記事 |
|---|---|---|
| すぐ近く(乾燥しやすい) | 乾燥に強い植物:ビカクシダ・着生ラン・エアプランツ・サンセベリア(サンスベリア)・ストレリチアなど | サンスベリアの水やり頻度 |
| 離れた場所 | 蒸れやすい植物:ポトスなど、葉が小さく蒸れやすいつる性の植物 | ポトスの水やり頻度 |
| 送風口の正面(強い風が当たり続ける) | 置かない(葉が傷み、乾燥して縮む) | — |
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近くに置く植物でも、送風口の正面は避けます。乾燥に強い植物であっても、強い風を当て続ける置き方にはしません。
「部屋が狭くて株から離せない」というときは、送風口の向きで株を外しましょう。壁や天井へ向ければ、距離が取れなくても風を直接当て続けずに済みます。
本体は水平で安定した床に置く
サーキュレーターは、水平で安定した床の上で使います。不安定な場所では転倒し、けがや周りの物を壊す原因になります。
鉢と鉢のすき間や、ぐらつく台の上は避けましょう。
首振りは必要?首振り vs 固定 結局どっち
首振りは必須ではありません。固定のままでも、壁や天井に向けて送風すれば部屋全体の空気を回せます。
首振りをしない方式のサーキュレーターもあります。ボルネードは、首振りをせずに室内全体の空気の流れを作る方式です。
首を振ると大きな空気の流れが乱れ、効率的な循環の妨げになるため、首振りは必要ないとしています。
首振りを使う場合は、首を振る範囲に注意します。範囲に株が入っていると、首が向くたびに直接風が当たります。
固定で使う
- 送風口を壁・天井へ向けて部屋全体の空気を回す
- 株は送風口の正面から外す
- 首振りのない機種でもこの使い方ができる
下で紹介している機種は首振りのない固定タイプ
首振りを使う
- 首を振る範囲から株を外す
- 株が範囲に入るなら、首振りを止めて固定で壁・天井へ向ける
- 風は弱めで使う
首振りの範囲に株を入れ続けない
「首振り付きに買い替えたほうがいい?」と迷う必要はありません。今ある機種を、壁・天井へ向けて使えば十分です。
これから用意するなら、8畳向けの小さな固定タイプでも、床に置いて向きを変えるだけで使えます。
サーキュレーターは24時間つけっぱなしでいい?機種の取扱説明書で決まる
24時間つけっぱなしにしてよいかは機種によって違います。手元の機種の取扱説明書で確かめましょう。
連続運転の扱いは機種ごとに違い、同じメーカーの中でも分かれます。
- ボルネードのサーキュレーターは、24時間365日の連続使用を前提に作られている
- バルミューダの扇風機 GreenFan Japan は、12時間以上操作しないと自動で電源が切れる(この機能は無効にできない)
- 同じバルミューダのサーキュレーター GreenFan Cirq は、オートオフ機能がなく、24時間365日の連続運転ができる
上で紹介したアイリスオーヤマ PCF-MKM15N は、取扱説明書で設計上の標準使用期間を示しています。その算出で想定している運転は、1日8時間・1日5回・年110日です。
つけっぱなしにする前に、こうした条件を取扱説明書で確かめておきましょう。
| 機種 | 連続運転の扱い | お手入れ・注意 |
|---|---|---|
| ボルネード(サーキュレーター) | 24時間365日の連続使用が前提 | 月に一度は点検を兼ねて掃除する・長期間不在のときはプラグを抜く |
| バルミューダ GreenFan Cirq(サーキュレーター) | オートオフ機能なし・24時間365日の連続運転が可能 | — |
| バルミューダ GreenFan Japan(扇風機) | 12時間以上操作しないと自動で電源が切れる(無効にできない) | — |
| アイリスオーヤマ PCF-MKM15N | 設計上の標準使用期間は1日8時間・年110日の運転を想定して算出 | 電源プラグと本体のほこりを定期的に取る・長時間使わないときはプラグを抜く |
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回す時間は、次の章の場面別の使い方を目安に決めましょう。
長く家を空けるとき
長時間使わないときは、電源プラグをコンセントから抜きます。PCF-MKM15N の取扱説明書の注意です。
24時間運転できるボルネードも、長期間不在にするときは、天災などのトラブルに備えてプラグを抜くようすすめています。留守中の水やりは旅行中の観葉植物の水やりで解説しています。
夜・冬・葉水のあと|場面別のサーキュレーターの使い方
場面ごとに「回すか」「どこへ向けるか」を変えます。
| 場面 | 回す? | 向き・使い方 |
|---|---|---|
| 夜・寝るとき | 株に向けた直接の風は止める | 回すなら送風口を株から外し、弱めにする |
| 冬(暖房中) | 回してよい | 比較的暖かい場所から天井へ送る。暖房の温風を株に当てない・燃焼器具に風を向けない |
| 葉水のあと | 回す | 葉が濡れたままにならないよう、早く乾かす |
| 梅雨・窓を閉め切る時期 | 回す | 壁・天井へ向けて部屋の空気を動かす |
| 長く留守にするとき | 止める | 電源プラグを抜く |
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夜・寝るときは直接の風を止める
株に向けた直接の風は、夜は止めて休ませます。
夜も部屋の空気を回したいときは、送風口を株から外し、弱めで使いましょう。タイマーや自動で切れる機能の有無は機種で違うので、取扱説明書で確かめてください。
寝室で回すときは、人の体にも風を直接当てないようにしましょう。PCF-MKM15N は扇風機ではなく、非常に強い風が出ます。取扱説明書は、特に小さな子どもやお年寄りには注意するよう書いています。
古いサーキュレーターや扇風機にも注意が要ります。NITE(製品評価技術基盤機構)は、製造から30年以上たった扇風機(サーキュレーターを含む)を、就寝中や人のいない所で使わないよう呼びかけています。
冬・暖房中は温風を株に当てず、天井へ送る
暖房の温風は葉の水分を多く奪います。ハイポネックスも冬の管理の注意として、空調の風が直接当たらない場所を選ぶよう挙げています。
サーキュレーターは比較的暖かい場所に置き、天井に向けて送風します。ボルネードが案内している冬の使い方です。
あわせて、次の2点を守ります。
- 風をストーブなどの燃焼器具に向けない
- 本体は直射日光や暖房器具の温風が当たらない所に置く
冬の置き場所と乾燥対策は、観葉植物のエアコン対策と観葉植物の冬の置き場所で詳しく解説しています。
葉水のあとは部屋の空気を回して早く乾かす
乾きにくい時間に葉水をすると、葉が濡れたままの状態が続きます。灰色かび病などの病気を引き起こす原因になります。
葉水のあとはサーキュレーターで部屋の空気を動かし、早く乾かしましょう。葉水のやり方と頻度は観葉植物の葉水で解説しています。
梅雨・窓を閉め切る時期は部屋の空気を動かす
室内の鉢は、土の中に湿気がこもりがちです。窓を開けにくい梅雨や冷暖房の時期は、壁・天井へ向けて部屋の空気を動かしましょう。
土や株元にカビが出たときの対処は、観葉植物のカビ対策を参考にしてください。
サーキュレーターを植物のそばで使うときの注意|水濡れ・転倒・ほこり・プラグ
植物のそばで使うときは、水がかからない位置に、水平で安定した床に置きます。電源プラグと本体のほこりも定期的に取りましょう。
植物の世話では葉水や水やりで水を使うため、電気製品の置き場所には気を配る必要があります。
「霧が少しかかるくらいなら平気では」と思うかもしれません。次の注意を守って使いましょう。
植物のそばでサーキュレーターを使うときの注意
- 本体に水をかけない:本体を水につけたり水をかけたりすると、発火・感電の原因になります。葉水の霧や水やりの水がかからない位置に置きましょう
- 水滴・湿気にも注意する:水滴がかかると、電気回路がショートして発火するおそれがあります。水まわりや風呂場など湿気のある場所では使いません
- 本体にスプレーをかけない:殺虫剤・整髪料・潤滑油などのスプレーは、発火・火災の原因になります。株に殺虫剤をスプレーするときも、本体にかからないようにします
- ぬれた手で電源プラグを抜き差ししない:感電・やけど・けがの原因になります。水やりや葉水のあとは、手をふいてから触りましょう
- 電源コードに鉢を載せない・挟まない・たばねない:重い物を載せたり挟み込んだりするとコードが破損し、火災・感電の原因になります。コードをたばねて使うのも火災の原因です
- 水平で安定した床に置く:不安定な場所では転倒し、けがや周りの物の破損につながります
- 電源プラグのほこりを定期的に取る:ほこりがたまると湿気などで絶縁不良になり、火災・感電の原因になります
- 本体のほこりも掃除する:ほこりが付いたまま使うと故障の原因になります。汚れ具合を見て定期的にお手入れします
- 風をストーブなどの燃焼器具に向けない
- 異常があればすぐ止める:次のときは使用をやめて電源プラグを抜き、販売店やメーカーに相談します
- 異常な音やにおいがする
- 電源プラグ・電源コードが異常に熱い
- こげくさいにおいがする
- 小さな子どもに触らせない:子どもなど扱いに慣れない人だけで使わせない。幼児に触れさせない
- 長時間使わないときはプラグを抜く
出典:アイリスオーヤマ PCF-MKM18N/PCF-MKM15N 取扱説明書/NITE「扇風機による事故の防止について(再注意喚起)」(サーキュレーターを含む扇風機の事故の資料)
観葉植物用サーキュレーターの選び方|小型・クリップ・静音で見るところ
観葉植物のために選ぶなら、部屋の広さ・連続運転の扱い・お手入れのしやすさ・首振りの要否の4点を見ます。
選ぶときに見る4点
- 部屋の広さ:本体の対応畳数の表示が、置く部屋に合うか
- 連続運転の扱い:長く回すなら、取扱説明書で連続運転の条件を確かめる
- お手入れのしやすさ:電源プラグや本体のほこりを定期的に取れるか
- 首振りの要否:壁・天井へ向けて使うなら、固定タイプでもよい
お手入れの頻度は機種で違います。連続運転を前提にしたボルネードは、月に一度は点検を兼ねて掃除するよう求めています。
小型の機種でも、置き場所は取扱説明書の指定に従います。たとえば PCF-MKM15N は、水平で安定した床の上で使うよう案内されています。
棚板などに挟んで使うクリップ型を選ぶなら、取り付けてよい場所と方法を取扱説明書で確かめましょう。
寝室で夜も回すなら、弱運転のときの音も選ぶときの目安になります。
まとめ
- サーキュレーターは株に風を当てる道具ではなく、部屋の空気を動かす道具
- 強い風が直接当たり続けると、葉は傷み、乾燥して縮む。送風口は壁や天井へ向ける
- 近くには乾燥に強い植物、離れた場所には蒸れやすい植物を置く
- 首振りは必須ではない。使うなら、振る範囲に株を入れ続けない
- 24時間つけっぱなしにできるかは機種しだい。取扱説明書の条件を確かめる
- 夜は直接の風を止め、冬は天井へ送り、葉水のあとは早く乾かす
- 水がかからない位置・水平で安定した床に置き、プラグと本体のほこりを取る
冬の暖房の風と乾燥が気になる方は観葉植物のエアコン対策へ。育て方の基本は観葉植物の育て方の完全ガイドで確かめられます。
よくある質問
観葉植物にサーキュレーターを24時間つけっぱなしにしても大丈夫ですか?
機種によって違います。24時間365日の連続運転を前提にした機種がある一方で、12時間以上操作しないと自動で電源が切れる扇風機や、1日8時間の運転を想定して設計上の標準使用期間を出している機種もあります。手元の取扱説明書で連続運転の扱いを確かめ、長く家を空けるときは電源プラグを抜きましょう。
夜はサーキュレーターを止めたほうがいいですか?
株に向けた直接の風は、夜は止めて休ませるのがおすすめです。夜も部屋の空気を回したいときは、送風口を株から外し、弱めで使いましょう。
風を直接当てたほうが丈夫に育ちますか?
強い風が直接当たり続けると、葉は傷み、乾燥して縮んでしまいます。直接当てる使い方は、細い葉の植物や乾燥に強い植物に光のある日中だけ、という上級者向けの方法です。取扱説明書で動植物に直接風を当てないよう注意している機種もあります。基本は壁や天井に向けて、部屋の空気を回す使い方にしましょう。
首振り機能は必要ですか?
必須ではありません。固定のままでも、壁や天井に向けて送風すれば部屋全体の空気を回せます。首振りを使うときは、首を振る範囲に株が入り続けないよう向きを決めましょう。
冬もサーキュレーターを回したほうがいいですか?
冬は、まず暖房の温風を株に当てないことが先です。サーキュレーターを使うなら、比較的暖かい場所に置いて天井へ向けて送風し、ストーブなどの燃焼器具には風を向けないでください。
